Amazon.co.jp ウィジェット
スポンサードリンク

2009年01月11日

日米住宅事情

アメリカの住宅契約は「ノンリコース(借主責任限定型)」で、借主は持家と引き換えにいつでもローン残高すべてを清算することができます。つまり、諸事情によりローンが支払えなくなったとしても、家さえ手放せば、分相応な賃貸に移行して暮らしを立て直すことができます。 (参考:日経ビジネスオンライン - 日本の住宅ローンは世界から見れば変則です

サブプライム問題が表面化した当時、家を追い出された人たちのニュースを見てかわいそうだと思っていましたが、彼らは家を追われるだけで借金は残らないのですね。確かにかわいそうですが(マイナスではなく)ゼロから生活を組み立てなおせる分、まだましだと思いました。(サブプライムローンの金融商品化については別の問題がありますが、ここでは話しません。)

この「ノンリコース」の仕組みは、ただ借主のリスクを低減するだけではなく、借主がデフォルトしたときに家の価値が低ければ損をするのは銀行自身であるため、以下のような効用ももたらします。

  • 市民が家を買う時に、その金額の妥当性を金融機関が厳しくチェックする
  • 10年、20年経っても資産価値が減少しないような家づくり、街づくりが促される

それに対して日本の場合、一度家を買ったら全てのローンを支払い終えるまで、一生借金がついて回ります。デフォルトしたら家を追い出されるうえ借金が残ります。泣きっ面に蜂です。さらにローンを組む金融機関は家の資産価値には関心がないため、家の価格は売り手の言い値で決まります。日本の場合、「借手となり得る人々の平均収入を鑑みて、20〜30年のローンで支払えるような金額」が家の値段となる場合もあるようです。これは実質的な家の価値ではないため、日本では家を購入したとたんに家の価値が1〜2割下がります。これは世界でも珍しいことだそうです。

日経ビジネスオンラインの次回連載では、何故日本ではこのような住宅制度が導入されたか、を説明してくれるようなので楽しみです。

備考: シンプルなルールで全体を良い方へ導く(システム思考

今回紹介した「米国型住宅制度」のように、シンプルなルールで全体を良い方へ大きく促す仕組みが好きです。行政の果たすべき役割はこのような部分にあるのだと思います。

他の例でいえば、ドイツのエネルギー政策でしょう。ドイツでは、大手電力会社が、自然エネルギー発電(太陽光発電など)から供給される電力をある一定以上の高値で買わなくてはならないという法律があります。この法律のおかげで、発電効率の悪い自然エネルギー発電にもビジネス価値が生まれて、意欲のある人々が起業し、そこに投資する銀行や投資家が現れてきます。太陽光発電で世界No1のベンチャー「Q-Cells」も、そういった背景から生まれたのではないでしょうか。

posted by junya at 17:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/112466373

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。